. EPA(FTA)の事後確認(検認)と事後調査 - FFTAコンサルティング
EPA(FTA)の事後確認(検認)と事後調査 - FFTAコンサルティング
EPA(FTA)の事後確認(検認)と事後調査 - FFTAコンサルティング

EPA(FTA)の事後確認(検認)と事後調査

税関が輸入者に対しEPAの申告が適正であるか否かの調査を行う際には、「事後確認(検認)」と 「輸入事後調査」の2つの方法があります。 事後確認(検認)は輸入国税関がEPAの協定に基づき、直接又は間接的に輸出者に対して調査を行うこともあります。 事後調査は税関が輸入後に輸入者の事務所を訪問して申告価格が適正かどうかを中心に調査を行うことをいいますが、この際にも、EPAを適切に利用しているかどうか調査が行われることがあります。

目次
  • 事後確認 ・検認とは
  • 輸出者・生産者に対する検認・事後確認
  • 輸出者(生産者)の正しい根拠資料の作成義務
  • 輸入者に対する事後確認
  • 輸入事後調査
  • 否認時のペナルティー

事後確認 ・検認とは

EPAの「事後確認」は、「検認」とも呼ばれます。 英語ではどちらも「Verification」ですが、経済産業省では「検認」、税関では「事後確認」と呼んでいるようです。 「事後確認」・「検認」とは、EPA(経済連携協定)又はGSP(一般特恵関税制度)の下で、特恵税率を適用して輸入申告された貨物について、各EPA及び関税関係法令の規定に基づき、輸入通関後にその貨物が相手国の原産品であるか否かについての確認を輸入者、輸出者又は生産者に対し行うことをいいます。 日本の輸出者、生産者に対する事後確認 ・検認は、第三者証明と認定輸出者の場合は経済産業省及び日本商工会議所、自己申告制度に係る場合は財務省・税関が担当することとなっていますので注意が必要です。

輸出者・生産者に対する検認・事後確認

輸出者又は生産者への調査を誰がどのように実施するかは協定により異なります。 但し、何れの場合も輸出者又は生産者が原産性を満たしていることについての十分な情報を提供できなかった場合は、EPA税率の適用が否認されることになります。 追徴課税や加算税等のペナルティーを受けるのは輸入者ですが、追徴関税やペナルティーに対する損害賠償が輸入者から提起される可能性がありますし、最悪の場合、輸出契約が打ち切りとなる可能性もあります。

第三者証明及び認定輸出者の場合の検認 日EU・EPA及び日英EPAの事後確認 輸入者に対する情報提供要請

事後確認は、まず、輸入者に対して行われます。(図の①) 輸入者から原産性に関する情報提供要請があった場合、出来る限り対応しましょう。輸出者(生産者)は価格に関する情報等、輸入者に知られたくない情報がある場合には、輸入国税関に直接資料を提出することが出来ます。 日・EU共通のガイダンス(「⽇EU・EPA ⾃⼰申告及び確認の⼿引き」5ページ)には、「 この段階で情報提供することは、輸⼊国税関が輸出国税関へ運⽤上の協⼒を求めた結果として、輸出者が輸出国税関から情報提供を求められることを避けることになります。 」と記載されていることに留意してください。

輸出国税関からの調査依頼による日本国税関の調査

輸入者への事後確認において、原産性に関する十分な情報が得られなかった場合は、必要に応じ、輸入国税関は輸出国税関に対して、輸出者(生産者)の原産性の根拠資料の確認を依頼することができます。(図の➁) 詳しくは、税関ホームページのリーフレットをご参照ください。 なお、「経済連携協定に基づく申告原産品に係る情報の提供等に関する法律」第7条に財務大臣は、「特定原産品申告書若しくは特定原産品誓約書を作成した者その他の関係者に対し、資料の提出を求め、又はその職員(注:税関職員)に、これらの者の事務所その他の必要な場所に立ち入らせ、質問させ、若しくは書類その他の物件を検査させることができる。」と定められています。

日・EU間の輸入時における手続きの違いと事後確認

注意しておかなければならないことは、日・EU間の輸入通関手続きと事後確認対象申告選定の際の思想の違いです。 日本では、原則、輸入申告時に原産品申告書(自己申告書)と原産品申告明細書を提出することになっています。従って、提出された原産品申告明細書及びその根拠資料によって、原産性が証明されたと考えた申告については、事後確認の対象となる確率は低いと思われます。原産品申告明細書の提出のない申告及び原産品申告明細書とその根拠資料により、原産性の証明が不十分と考えられる申告が事後確認の主な対象となると思われます。 これに対し、EUへの輸入の際には自己申告書等の書類を税関に通常提出していないので、よりリスクの高い申告については高い頻度の事後確認を、リスクの低い申告については低い頻度の事後確認をランダム選定によって行うのではないかと考えています。ここで、リスク判断は、輸入者、輸出者、貨物によって判断されることになると思われます。もし、 輸出者の証明によりEPA税率で通関したものの、事後確認でEPA税率が否認された場合は、リスクの高い輸出者として、事後確認の確率が高くなることも考えられるので注意が必要です 。

CPTPPの事後確認

CPTPPの輸出者に対する事後確認は、輸出国税関から輸出者又は生産者へ直接事後確認が行われます。 輸出国税関から突如問い合わせが来ることも想定されるので、問合せがあった場合に関係部署が迅速に対応できるように原産品申告書のE-メールアドレスや電話番号の記載には注意しておきましょう。 ここでの輸出国政府は、日本では経済連携協定に基づく申告原産品に係る情報の提供等に関する法律第4条の規定により税関とされており、輸入国税関からの書面や訪問検証に関する協力要請は日本の税関に来ることとなっています。その際には、税関は経済産業省に通知することとなっています。

RCEPの事後確認 自己申告の場合

輸出者(生産者)の正しい根拠資料の作成義務

第3者証明・認定輸出者の場合 自己申告の場合

輸入の場合

日本の税関では、各EPA及び関税暫定措置法第12条の4及び第12条の5の規定に基づき、輸入通関時に審査を行う通関部門と同じ業務部の原産地調査官部門で事後確認を行っています。 関税暫定措置法の第12条の4の規定は、日豪EPAにおいて自己証明制度が導入されたことに伴い追加されたものです。事後確認は、自己証明を利用した申告にとどまらず、第三者証明のEPAや一般特恵税率が適用された貨物も対象となります。税関は、輸入審査の際や輸入事後調査とは別に、EPA締約国や一般特恵適用国の原産品であるか否かの確認を行う旨の周知を図っています。税関ホームページに事後確認の実施についての説明がありますのでご参照ください。 日EU・EPAやCPTPPのような自己申告の場合は、第三者証明に比べれば一般的に証明の信用度は低いと考えられ、事後確認を受ける頻度は高くなることが予想されます。 事後確認に的確に対応するためには、輸入者も輸出者から輸入する産品の原産性に関する情報を入手し、原産地規則を満たしていることを確認しておくことがが重要であると考えています。輸出者から輸入品の原産性についての情報が得られない場合、輸出者に対して事後確認が行われるとの前提で輸入契約を結ぶなど、適切なリスク回避を行うことが必要ではないかと考えています。

第三者証明の場合の事後確認(一般特恵を含む) 日EU・EPA及び日英EPAの事後確認 輸入者自己証明の場合 輸出者(製造者を含む。)の自己証明の場合 CPTPPの事後確認 RCEPの事後確認 日米貿易協定の事後確認

輸入事後調査

輸入事後調査(Post Clearance Audit)は、関税法第105条第1項第6号に基づき税関職員が輸入者の事務所に立ち入り、帳簿書類を調査し、関係者に必要な質問を行うことをいいます。事後確認と異なり、税関の調査部の職員が行います。輸入事後調査は主として輸入貨物の申告価格が適正であるか否かを調査しますが、近年は、EPA税率や一般特恵税率の適用に関し高額の非違が発見されていることから、原産性の確認ついても重点的に調査を行っています。 第三者機関による特定原産地証明書があるからといって安心することなく、輸出者から原産性を確認することができる資料をできる限り入手し、原産地規則を満たしているか否か確認しておきましょう。 各国でも、日本の輸入事後調査と同様の調査を実施しています。

否認時のペナルティー

  1. 関税 追徴される関税額=輸入申告価額×産品の(MFN税率-EPA税率)
  2. 消費税 追徴される消費税額=上記1の追徴関税額×消費税率
  3. 延滞税 上記1の関税額及び上記2の消費税額について、延滞税が課されます。
  4. 過少申告加算税(ペナルティー) 上記1の関税額及び上記2の消費税額の10%。ただし、増加税額が当初の納税申告における税額と50万円とのいずれか多い金額を超えている場合、その超えている部分に相当する金額の部分については15%

EPA原産地証明の非違事例

EPA税率の適用の適用を否認された事例及び誤った原産地証明書の発給を申請した事例はこちら

いいね:

貴社の原産地証明書に間違いはありませんか?

原産地証明の根拠資料として必要な原材料表・対比表中のHSコードには多くの誤りが見受けられます。 間違ったHSコードに基づき日本商工会議所から特定原産地証明の発給を受けている場合、輸入国税関の事後確認(検認)によりEPA(FTA)税率の適用が取り消され、貴社の信用が失墜することは勿論、輸出先から損害賠償を提起される恐れがあります。 貴社の証明に誤りが無いかどうか確認してみませんか? HSコードのプロがお手伝い致します。 作業に着手するまでのご相談は無料です。お気軽にお問合せください。

FFTAコンサルティング

〒599-0236 大阪府阪南市桃の木台3-15-3 代表 古川 広 TEL:090-3708-2760

Copyright © FFTAコンサルティング All Rights Reserved.

📎📎📎📎📎📎📎📎📎📎