Number_i、デビュー3年目で問われるアーティストの真価 “独自性”の強い活動スタイルが広げる可能性
いわゆる“売れ筋”を狙うのではなく、あくまでも自分たちがやりたい表現を大切にしていることがNumber_iからは感じられる。思えば、昨年9月にリリースされた2ndフルアルバム『No.Ⅱ』も、グループの個性が表れた作品だった。具体的には、アルバム全体でひとつのストーリーを紡ぎ、前後の曲の繋がりも意識しながら、1曲目から最後の曲までを通して聴いて楽しめる内容になっていたのだ。プレイリストの普及によって曲単位で音楽を聴くリスナーも多い現代で、“アルバム”というあり方を尊重するのは、ある意味挑戦的な選択だったとも言えるだろう。 そんなNumber_iの楽曲は、平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太がそれぞれプロデュースしていることも特徴だ。昨年、Prime Videoにて独占配信されたドキュメンタリー作品『THE_i -what is Number_i-』でも、MONJOE、Pecori、SHUNといった制作チームと意見を交わし合い、何度も試行錯誤を重ねながらひとつの楽曲を作り上げるメンバーの姿が映し出されていた。映像では、MV制作の打ち合わせから撮影後の確認現場にも立ち会う様子も見られ、そういったすべてのクリエイティブにメンバーは深く携わっているという。時間はかなり限られているはずだが、それだけの責任を持ち、一つひとつにこだわって世に送り届けていることが窺える。 作品以外でいえば、デビューから4カ月目で『Coachella Valley Music and Arts Festival 2024』の特別ステージ「88rising Futures」に出演したことも衝撃的なトピックだった。しかも、Number_iにとってはこれが初めて出演した音楽フェス。国内ならまだしも、いきなり完全にアウェイな空間に飛び込んでいったのだ。日本のボーイズグループが海外フェスに出演することは珍しくない昨今だが、この規模とスピード感は異例。Number_iの独自性が色濃く表れた出来事だろう。 TOBE所属アーティストととしては、CDのカップリング曲を含めた全曲ストリーミング配信やタワーレコード店舗でのCD販売も、Number_iが先陣を切った。既存の流れを変える力も、彼らには十分備わっている。 2026年の開幕とともに、3年目の活動がスタートしたNumber_i。デビュー3年目は、アーティストの真価が問われる年だ。デビュー年、それに続く2年目は話題性や勢いで注目されやすい一方、3年目以降は「どんなアーティストなのか」がよりシビアに見られていく。そんななかで、これまでも独自の輝きを放ってきたNumber_iは可能性を広げ続けていくように思う。 次はどんなふうに楽しませてくれるのだろう。2026年も、Number_iへの期待は膨らむばかりだ――。
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神奈川県在住のフリーライター。音楽(邦楽ロック・ポップス)を中心に、エンタメ系の記事を書いています。 かなざわまゆの記事一覧はこちら
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