ICH-E7 「高齢者に使用される医薬品の臨床評価法に関するガイドライン」に関する質疑応答集(Q&A)
臨床開発計画に組み入れられる被験者集団が開発対象の患者集団を適切に反映していることを可能な限り担保することが非常に重要である。現行の ICH E7ガイドライン「高齢者に使用される医薬品の臨床評価法に関するガイドライン(平成 5 年 12 月 2 日付薬新薬第 104 号)」に記載されているように、申請者は、開発対象疾患における年齢分布の予測、又は同じ位置付けの医薬品若しくは同じ適応を有する他の医薬品における使用状況の年齢分布に係る調査結果を提出する必要がある。これにより当該開発薬剤の使用が想定される年齢分布が示され、製造販売承認申請(承認事項一部変更承認申請を含む)の際に含めるべき高齢患者数も変わるはずである。
現行の ICH E7 ガイドライン「高齢者に使用される医薬品の臨床評価法に関するガイドライン(平成 5 年 12 月 2 日付薬新薬第 104 号)」には「高齢者においても(中略)多い疾患については、非高齢者における成績と比較して統計的に考察可能な被験者数であることが望ましい。一般には(中略)高齢者計 100 例程度の成績が必要である」と記載されている。高齢患者の割合の増加及び併用療法や合併症のような高齢患者集団の構成の複雑化を考慮すれば、一般には第Ⅱ相試験及び第Ⅲ相試験を通して 100 例を超える高齢患者を含み、そして、高齢患者集団の年齢範囲全般を含むことが適切である。
製造販売承認申請(承認事項一部変更承認申請を含む)の資料においては、高齢患者集団と非高齢患者集団を比較し、治療効果及び安全性プロファイルの異同について評価するために、得られた症例数に基づき、種々の年齢層により層別した解析結果(例えば、65 歳未満、65-74 歳、75-84 歳、85 歳以上)を提示する必要がある。
Q3 臨床開発計画の立案に際し、特に留意すべき患者集団又は患者集団の特徴はあるのか。
A3高齢患者は、しばしば合併症を有し、併用療法を受けていることが多く、これらの合併症や併用療法が治験薬と互いに影響を及ぼし、望ましくない効果や相互作用を生じる可能性がある。従って、このような高齢患者における医薬品の安全性及び有効性を評価することは重要であり、このような高齢患者の組み入れが可能となるように臨床試験の選択・除外基準を設定することが重要である。有害事象を生じる可能性が高い脆弱な高齢患者(いわゆる「“frail” geriatric patients(精神的・身体的に脆弱あるいは社会的に養護又は介護の状態にある高齢患者か、若しくはそれらのリスクが高い高齢患者)」)を臨床試験に含めることにためらいがあるかも知れない。しかしながら、無作為化を慎重に行うことにより、認められた事象が、治験薬又は他の因子のどちらに起因するものであるのかを判別することが可能になるだろう。
Q4 製造販売承認申請(承認事項一部変更承認申請を含む)の際に、医薬品の有効性及び安全性を適切に提示するために、臨床開発計画においてどのような点に留意すべきか。
A4Q5 臨床試験の立案の際に、高齢者集団において、注目すべき事項はあるのか。
A5Q6 ICH E7 ガイドライン「高齢者に使用される医薬品の臨床評価法に関するガイドライン(平成 5 年 12 月 2 日付薬新薬第 104 号)」が通知されてからの薬物動態学及び薬物相互作用の評価における最近の進展を踏まえると、高齢患者に使用される医薬品を開発する際にどのような試験を検討する必要があるのか。
A6様々な年齢層(65 歳以上及び 75 歳以上の患者を含む)から十分な症例数を組み入れた臨床試験であれば、母集団薬物動態解析により、目的とするデータが得られるであろう。母集団薬物動態解析を適用できるか否かは、開発対象の患者集団を適切に反映しているか、当該医薬品の薬物動態特性、用法・用量及び解析の必要条件といった様々な要因に依存する。
参照
E7 Studies in Support of Special Populations: Geriatrics Questions & Answers
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