. HYBEの音楽プロデューサーたちが語る BTSとK-POPの未来をつくる現場から | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
HYBEの音楽プロデューサーたちが語る BTSとK-POPの未来をつくる現場から | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
HYBEの音楽プロデューサーたちが語る BTSとK-POPの未来をつくる現場から | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

HYBEの音楽プロデューサーたちが語る BTSとK-POPの未来をつくる現場から

今年3月中旬、J-Hopeが北米ツアーの幕開けとなるステージに立ったのは、ブルックリンのバークレイズ・センターだった。彼のセットリストは、BTSメンバーとしてのヒップホップへのアプローチがますます広がっていることを示すショーケースとなった。BTSのアリーナを揺らした「MIC Drop」から、陽気なアンセム「= (Equal Sign)」、そしてトラップを基調にしたラップ×シングの新曲「MONA LISA」の初披露まで、多彩な楽曲が並んだ。

これは、グループの所属事務所・HYBEが兵役による活動休止期間を、個々の表現を育てるインキュベーター期間と位置付けたからだ。RMは高い評価を受けたソロアルバム『Right Person, Wrong Place』でインディー系の豊かな音世界を探求し、Vは「White Christmas」でBing Crosbyのボーカルと共演するなど、懐かしいジャズの温かみを味わわせた。Jung Kookは西洋ポップスの洗練されたサウンドでチャートを席巻し、Jiminもダークなポップの領域に踏み込み全米1位を獲得している。

41歳のPdoggは、BTSだけでなくBIGHIT MUSICに所属する練習生たちの育成にも関わっている。BIGHIT MUSICにはBTSのほか、ベテラン歌手イ・ヒョン、人気グループTomorrow X Together(TXT)、そして2025年第3四半期にデビュー予定の新たなボーイズグループも所属している。もともとBTSを育てたHYBEは、小さなマネジメント事務所から国際的エンターテインメント企業へと成長を遂げたが、Pdoggはその黎明期から歩みを共にしてきた。

PdoggがHYBE創業者で現会長のパン・シヒョク(通称“Hitman” Bang)と出会ったのは約20年前。当時、彼のクレジットは8EightやLim Jeongheeといったアーティストに限られていた。

次回のBTSカムバックアルバムでは、少なくともクレジット上でひとつの変化がある。それは、これまで長年BTSと共に歩んできたBIGHIT MUSICの別の名プロデューサー・Slow Rabbit(本名クォン・ドヒョン)の不在だ。Slow Rabbitは2022年のアルバム『Proof』に収録された「For Youth」でRM、J-Hope、Sugaと共作していたが、今は別のグループに注力している。

「きっとメンバーと今回参加する才能あるプロデューサー陣が素晴らしいアルバムを作り上げるはずです」とSlow RabbitはRolling Stoneに語る。「僕自身もBTSのカムバックを楽しみにしていますが、現在はTomorrow X Togetherのメインプロデューサーという役割に専念しています」

TOMORROW X TOGETHER (C)BIGHIT MUSIC

TXTは2019年初頭にデビューした際、一部では「BTSの弟分」と呼ばれたが、独自の音楽的冒険を築いてきた。彼らは「Farewell, Neverland」「Can’t We Just Leave the Monster Alive?」「Sugar Rush Ride」など、現代の成長物語を神秘的で童話的な世界観で描く手法を磨いてきた。

「BTSと仕事を始めた頃は、僕もまだプロデューサーとしては駆け出しで、“Hitman” BangとPdoggから多くを学びました」とSlow Rabbitは振り返る。「TXTのメインプロデューサーになるのは大きな飛躍でした。この役割を通して、プロデューサーとしての責任や役割をより深く理解できました。BTSとTXTを同時に抱えた時期は非常に混乱し、精神的にも大変でしたが、その経験が今の自分の基盤になっています」

HYBEの強力なA&Rや出版部門のおかげで、PdoggやSlow Rabbitらは他社所属アーティストにも多数の楽曲提供を行っている。最近ではPdoggがJYP所属のTWICEのNayeonのソロ曲「ABCD」に参加し(JYP創業者J.Y. Parkは2000年代〜2010年代前半にBang氏と共に仕事をしていた経緯もある)、Slow RabbitはSMエンターテインメント所属のaespaのKarinaによるバイラルヒット「UP」を共同プロデュースした。

さらに、PdoggやSlow Rabbitと並んで、HYBEでは新たな世代のプロデューサー陣も頭角を現している。たとえば、2025年のコーチェラでブレイクしたENHYPENのリードプロデューサー・ARMADILLO、Nile RodgersやAfrobeats、ヴォーギングの要素をLE SSERAFIMに取り入れているソングライティングデュオ・13などがその代表だ。

Translated by Rolling Stone Japan

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