邦画「愛のコリーダ 修復版」
愛欲の果てに情夫の男性器を切り取った阿部定事件をベースに、日本のヌーベルバーグの旗手と謳われた監督が大胆な性描写に挑戦。 『夏の妹』以来、4年ぶりの大島渚の新作は、あまりにも有名な阿部定事件を題材にしたハードコア作品であった。 フランス資本による映画とはいえ、著名な日本人監督が日本語のハードコアを作るのは前代未聞の出来事。製作のシステムも、日本で撮影したフィルムを未現像のままフランスに送って編集し、日本では逆輸入して上映するという、意表を衝くやり方で、性表現の限界に挑戦し、大島の勇気ある試みを世界中が固唾を呑んで注目した。完成した映画はカンヌ映画祭監督週間に出品され、すさまじい反響と絶賛の嵐を浴びる。大島渚が“世界のオーシマ”の名を決定的に刻み込んだ記念碑的傑作。
日本公開版は修整が加えられたが、劇中の「本番行為」は究極の芸術か猥褻か表現の自由をめぐって論争が巻き起こり、後に出版された同名シナリオ本をめぐっては裁判に発展するなど大きな注目を集めた問題作。 海外では1976年のカンヌ映画祭で上映され、芸術作品として高い評価を受けた。2000年12月には初公開時にカットされたフッテージをほぼ完全に復元したバージョンが「愛のコリーダ2000」として公開された。そして2021年4月に「愛のコリーダ 修復版」としてリバイバル公開された。 男盛りの藤 竜也 の色気、松田 英子 のファムファタルぷりに瞠目。監督が目指した<官能の帝国>を支える美術や濃密な映像美も圧巻です。
1976年製作/108分/R18+/日本・フランス合作原題:L'Empire des sens配給:アンプラグド日本初公開:1976年10月16日
2021年4月30日 [アンプラグド] (修復版)
キャスト吉蔵 - 藤竜也定 - 松田暎子「吉田屋」のおかみ トク(吉蔵の妻) - 中島葵「吉田屋」の女中 松子 - 芹明香「吉田屋」の女中 キヌ - 阿部マリ子「吉田屋」の女中 千恵子 - 三星東美「吉田屋」の女中頭 お常 - 藤ひろ子老乞食 - 殿山泰司芸者 八重次 - 白石奈緒美「みつわ」の女中 - 青木真知子「みつわ」の芸者 - 東祐里子「みつわ」の芸者 - 安田清美「みつわ」の芸者 - 南黎「みつわ」の芸者 - 堀小美吉半玉 - 岡田京子幇問 - 松廼家喜久平「田川」のおかみ - 松井康子大宮先生 - 九重京司「満左喜」の女中 - 富山加津江蛇の目の娘 - 福原ひとみ小料理屋のおやじ - 野田真吉芸者 菊竜 - 小林加奈枝「満左喜」の芸者 - 小山明子