吉田拓郎『たどり着いたらいつも雨降り』 今日聴いたら、今日の歌。
映像 モップス The Mops
曲について
吉田拓郎『たどり着いたらいつも雨降り』を聴く
ザ・モップス『たどり着いたらいつも雨降り』を聴く
歌詞
“疲れ果てている事は誰にも隠せはしないだろう ところが俺らは何の為にこんなに疲れてしまったのか”(『たどり着いたらいつも雨降り』より、作詞:吉田拓郎)
“今日という日がそんなにも大きな一日とは思わないが それでもやっぱり考えてしまう あゝこのけだるさは何だ”(『たどり着いたらいつも雨降り』より、作詞:吉田拓郎)
“いつかは何処かへ落着こうと心の置場を捜すだけ たどり着いたらいつも雨降りそんな事のくり返し”(『たどり着いたらいつも雨降り』より、作詞:吉田拓郎)
“やっとこれで俺らの旅も終ったのかと思ったら いつもの事ではあるけれど あゝここもやっぱりどしゃ降りさ”(『たどり着いたらいつも雨降り』より、作詞:吉田拓郎)
“心の中に傘をさして 裸足で歩いてる自分が見える”(『たどり着いたらいつも雨降り』より、作詞:吉田拓郎)
人生の具体的な目標や叶えたい願い・望みに対しての差し支えや災い、困難や苦悩。それらの象徴が雨なのだとも思いました。
“人の言葉が右の耳から左の耳へと通りすぎる それ程 頭の中はからっぽになっちまってる”(『たどり着いたらいつも雨降り』より、作詞:吉田拓郎)
それはウェット、潤っている状態と呼ぶのに相応しくありませんか? 頭の中がごちゃごちゃしていると、ドライになるのです(もっと音の響きを殺した空間を「デッド」と表現することもあります)。ごちゃごちゃしたものをごちゃごちゃしたまま保管しておくには、確かに湿気が少ない方が良いかもしれません。でも風通しが良くないと、カビが生えるよ?(生やしているのだと言われればそれまでですが……。)
“今日は何故か穏やかで 知らん顔してる自分が見える”(『たどり着いたらいつも雨降り』より、作詞:吉田拓郎)
感想
歌詞を先に書いて、あとからコード進行やメロディのリズム割や上下行などの乗せ方を決めていったのでしょうか。“人の言葉が右の耳から……”の大サビのところや、Bメロの“今日という日がそんなにも大きな一日とは思わないが……” のあたり、音楽の小節のまとまりが奇数になっています。前者(大サビ)が9小節、後者(Bメロ)が11小節(12小節目にかかっていますが)か。音楽上の「字余り」が曲の独創性を高めています。むしろコードがシンプルだからこそ「字余り」が引き立っているのかもしれません。
泥臭く地道に。ときに怠惰を、ときに自戒を。思い通りにならなくても生きている人に共感されうる歌詞が多くの人の心を支えたかもしれません。今日聴いたら、ちゃんと今日の歌に聴こえるのです。
後記 蛇足のひとこと
追記 吉田拓郎『みんな大好き』収録 再セルフカバーを聴く
『たどり着いたらいつも雨降り』を収録した吉田拓郎とLOVE2 ALL STARSのアルバム『みんな大好き』(1997)
ご寛容ください 拙演
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