【令和5年度 日本語教育能力検定試験 過去問】試験Ⅰ 問題13の解説!
【令和5年度 日本語教育能力検定試験 過去問】試験Ⅰ 問題12の解説! 令和5年度 日本語教育能力検定試験の試験問題における 試験Ⅰ 問題12の解説です。お手元に、問題冊子をご用意の上でご確認ください。 前の問題はこちら https://japane.
問1 協調の原理
解説 協調の原理「協調の原理」 とは、哲学者であるグライスが提唱した、会話を進める上での一般的な原則のことです。 話し手は、会話の目的や話の流れを無視したような矛盾した発言をすることはなく、聞き手は、話し手の言うことを脈絡のない推論により解釈しているわけではないとしています。
その答えになる理由「協調の原理」において、聞き手は 「話し手の言うことを脈絡のない推論により解釈しない」 とされています。耳に入ってくる情報がすべてなので、情報発信元である話し手には 「会話の目的や話の流れを無視したような矛盾した発言をしないこと」 が求められており、それを守るためのガイドラインが問2の会話の公理です。
協調の原理では、話し手は「会話の目的や話の流れを無視したような発言をしない」ので、聞き手も「話し手の言うことを脈絡のない推論により解釈しない」とされています。 話し手・聞き手で協力しながら内容を理解していくわけではない ですね。 1は間違いです。
本文に記載がある通り、協調の原理で説明されているのは「円滑な意思疎通」までであり、 そこから先の影響にまでは言及されていません 。 2は間違いです。
話し手が配慮するのは「会話の目的や話の流れを無視したような発言をしない」ことであって、 聞き手との人間関係ではありません 。 協調の原理で説明されているのは「円滑な意思疎通」までですね。3は間違いです。
問2 会話の公理に違反した発話
解説 量の公理「量の公理」 とは、 会話において、必要な量の情報を提供し、過小・過剰の情報を与えないこと を指しています。
「何で駅まで行きますか?」◎ 「自転車で行きます」△ 「2年前に買った赤色の自転車で行きます」
解説 質の公理「質の公理」 とは、 会話において、自身が真実でないとわかっていることや、確信していないことは言わないこと を指しています。
解説 関係の公理「関係の公理」 とは、 会話の内容に関係あることだけを話すこと を指しています。
解説 様式の公理「様式の公理」 とは、 会話において、曖昧な言い方や不明瞭な言い方はせず、簡潔に話すこと を指しています。
その答えになる理由1は、QとAが噛み合っていないですね。「会話の内容に関係あることだけを話す」という 関係の公理 に違反しています。
2は、「やりたくもない仕事」と「すごく楽しかった」が矛盾していますね。「すごく楽しかった」が真実でない情報なので、 質の公理 に違反しています。
3は、時間を聞かれているのに、早朝とだけ答えていますね。情報量が足りていないので、 量の公理 に違反しています。
4は、「どこで・何を」の2つ聞かれているのに、1つしか答えていないですね。情報量が足りていないので、 量の公理 に違反しています。
問3 文脈化
その答えになる理由グライスは、オースティンやサールとともに 「語用論」 の基盤を作りました。「語用論」とは、 言語表現 ・ 話し手/聞き手 ・ 文脈 の関係を研究する分野 です。
(ア)に入るのは、 「文脈化」 ですね。4が正解です。
問4 参加者が発話の順番を交代していくシステム
その答えになる理由のように、 相手に質問したのに話し続けていたら、スムーズに発話の順番が交代できないですね。 質問後は自分が話すのをやめた方が良いので、1が正解です。
無言になったら、最後の話し手が話さなければならないって………できるだけ聞き手にまわりたい私のようなタイプには、地獄みたいなルールですね。 スムーズどころか発話の順番自体が交代できていない ので、4は間違いです。
問5 隣接ペア
解説 隣接ペア「隣接ペア」 とは、 2つの発話で、それぞれがペアになっているもの のことです。
解説 優先応答「優先応答」 とは、 隣接ペアにおける相手の期待に沿った返答 のことです。
解説 非優先応答「非優先応答」 とは、 隣接ペアにおける相手の期待に沿っていない返答 のことです。
その答えになる理由隣接ペアは、 必ずしも連続しているわけではない ので注意しましょう。
ア~カを見てみると、 「このお魚、いくらですか?」 と 「1尾500円です。」 が隣接ペアにおける優先応答ですね。2が正解です。