日常にツベルクリン注射を‥
現役の添乗員、そしてなおかつ社会科の教員免許を所持している自分が、旅行ネタおよび旅行中に使える(もしくは使えない)社会科ネタをお届けするブログです♪
トップ > 世界の主な死者の葬り方10種類をまとめました世界の主な死者の葬り方10種類をまとめました
<目次>
火葬日本人にも馴染みが深い葬送が「 火葬 」です。日本では、死者の99.9%以上が火葬に付されます。もっとも、日本国内で土葬が禁じられているわけではありません(自治体ごとの条例では禁じている地域もある)。ただ、日本国内で土葬するためには「土葬許可書」を役所から取得する必要があり、なおかつ土葬を受け入れてくれる墓地が少ないこともあり、日本の死者の葬り方≒火葬、と考えて頂いて結構です。
- アメリカ51.55%
- イギリス77.05%
- ドイツ62.00%
- フランス39.51%
- イタリア23.90%
出典: 「ファロス」2018年冬号 イギリス火葬協会発行
また、中国と韓国についても、 中国は全体の約67%が火葬、 韓国の火葬は49%と、火葬と土葬の比率はおよそ半分となっています(出典: 日本の常識は世界の非常識!?日本の火葬率は世界No.1)
土葬世界でもっとも行われている葬送が「 土葬 」です。日本では99.9%が火葬で葬られますが、世界的に見れば少数派と言えます。むしろ、日本も明治維新以前は火葬の技術が未熟だったので、土葬で葬られることが多かったのです。
日本の土葬は、体をまっすぐにして埋める「伸展葬」と体操座りのように屈めて埋めた「屈葬」の2パターン存在しました。
風葬死体を焼きもしないし埋めたりもしない、野ざらし状態にして風化するのを数年かけて待つ葬り方があります。「 風葬 」です。
風葬には2パターンあったようです。洞窟や森林などの特定の場所に死体を集め、そのまま風化を待つ方法と、棺に死体を入れ地上にむき出しになった墓(亀甲墓など)に収め、数年間安置した後、風化した骨を遺族が洗い改めて骨壺に収める方法です。
日本においても、例えば沖縄県の久高(くだか)島では、1960年代まで風葬が行われていました。
" 久高島では昭和41年(1966年 )に行われた 神事の際、ある事件が起こり島民は風葬を廃止することとした。過疎化 の進む久高島で、これがもう最後の神事になるかもしれないというので、多くの報道陣を受け入れたが、その中のカメラマンが風葬が行われている後生(グソー)に入って墓を写真にとるばかりか、棺をしばる太い針金を切って死者の写真を撮るという墓荒らしを行った。しかもこの写真は、 ある好奇心の強い太陽の好きな前衛画家 の見学記に入れて週刊誌 に載せられた。慟哭するほどのショックを受けた島民は、告発することも考えたが、犯行責任の所在を問うことが困難なので、おとなしい島民らしく風葬を廃止することとした。久高島では、この後5年ほどで完全に土葬と火葬に転換したのだと言う。"
wikipediaのページでは墓荒らしの犯人を匿名化 (ある好奇心の強い太陽の好きな前衛画家) してますけど、この文章、匿名化する気ないみたいですね。
樹上葬「 樹上葬 」とは読んで字のごとく、遺体を樹の上に置いたり縛り付けて葬ります。カテゴリー的には風葬の1つとも言えます。樹上葬はアメリカ(インディアン居住地域)やアジア、朝鮮半島などで見られ、過去には日本でも見られた葬送方法です。
樹以外の高いところに遺体を安置する葬送も存在します。例えば、中国四川省では崖に棺を留め置く「崖葬」を見ることが出来ます。
樹木葬近年、欧米を中心に日本でも人気になりつつあるのが「 樹木葬 」です。仰々しい墓石は建てずに、墓石の代わりに木を植えて遺骨(遺灰)を埋葬する葬送です。この葬送は大きく分けると火葬カテゴリーに入ります。火葬した後の遺骨(遺灰)をどう葬るのか、が従来の火葬と違うのです。
ミイラ葬先ほど風葬をご紹介しました。遺体をそのまま安置すると普通は腐敗が進み、風化し、やがては骨だけになります。「 ミイラ葬 」は、遺体を自然環境によってもしくは意図的に環境を作り出すことで、腐敗をさせずにそのままの状態で遺体を乾燥させる葬送を言います。
- 遺体を洗浄後に内臓・脳を取り出して没薬などを詰め込む(心臓は除く)
- 乾燥・防腐作用のあるナトロンに約70日間浸す
- 水分が抜けたら洗浄する
- 化粧・整髪をして装飾品を付ける
- 樹脂や香料を塗りながら細長い麻布を巻き付ける
遺体を火葬しない(火葬し流す場合もあり)でそのまま海や川に流すことを「 水葬 」といいます。世界的に見て水葬で有名な地域はインドのガンジス川でしょう。
もっとも、インドのガンジス川で行われている水葬は、川近くの火葬場(もしくは死没地で火葬に付した後ガンジス川まで運んでくる)で火葬された遺体を流すもので、どちらかというと"火葬+川への散骨"と言えるのかもしれません。
- 船舶が公海にあること。
- 死亡後24時間を経過したこと。ただし、伝染病によって死亡したときは、この限りでない。
- 衛生上死体を船内に保存することができないこと。ただし、船舶が死体を載せて入港することを禁止された港に入港しようとするときその他正当の事由があるときは、この限りでない。
- 医師の乗り組む船舶にあっては、医師が死亡診断書を作成したこと。
- 伝染病によって死亡したときは、十分な消毒を行ったこと。
「 舟葬 」には2種類あります。船の形をしている棺に遺体を納め地上に土葬する葬送と、遺体を舟に乗せて海に流す葬送の2つです。どちらの舟葬も、舟があの世に運んでくれる乗り物だと言う価値観においては共通していると考えられます。遺体を乗せた船を海に流す葬送の方は、カテゴリー的には水葬の仲間と言えます。
舟ごと燃やしてしまう「水葬+火葬」パターンも歴史上行われてたようです。船の大きさは、生前に持っていた権力や財産の大きさで決まっていたようです。
鳥葬独特な葬送として日本人にもよく知られているのが「 鳥葬 」です。有名なのが中国・チベットで行われている鳥葬です。
- 前夜に僧侶を招いてお経を唱えてもらう
- 朝早く葬列が出発し鳥葬場まで向かう
- 鳥が食べやすいように専門の職人が遺体を解体する
- 骨も解体し鳥に食べさせる。骨が残れば所定の場所へ散骨する
「 カニバリズム 」とは人間が人間を食べる行為を指します。戦時下や非常事態時に、死んだ人間の肉をやむを得ず食した事例は過去にいくつかありますが、ここで取り上げるカニバリズムは葬送的な意味合いを持ったものです。
終わりに火葬カテゴリー
土葬カテゴリー
風葬カテゴリー
水葬カテゴリー
参考文献&参考サイト- 『世界の葬送』(「世界の葬送」研究会編)イカロス出版
- 『普及版・世界葬送辞典』(松濤弘道著) 雄山閣出版
- 『最新・世界の葬祭辞典』(松濤弘道著) 雄山閣出版
- 『世界の葬式』(松濤弘道著) 新潮選書