. 3番 ニ短調 Op.30 | おすすめ名盤レビュー【CD,MP3,スコア,楽譜】
3番 ニ短調 Op.30 | おすすめ名盤レビュー【CD,MP3,スコア,楽譜】
3番 ニ短調 Op.30 | おすすめ名盤レビュー【CD,MP3,スコア,楽譜】

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 Op.30

この曲はピアノの華麗なソロが続く曲なのですが、ブニアティシヴィリは第1楽章最初から速いテンポで飛ばしていて、ガンガン弾いていき、そのテクニックには舌を巻きます 。ブニアティシヴィリは中央アジアのジョージア(グルジア)出身です。美人の国として有名なアルメニアの隣です。情熱的な舞曲で有名なハチャトゥリアンの出身地でもあります。アルゲリッチ盤とはまた異なる、 力強く情熱的で民族的で官能的な響き を持っています。また、少し影のある表現でセンスにも富んでいます。

第2楽章は冒頭のオケも繊細で素晴らしく、そこに 色彩感のある雰囲気でピアノが入ってきます 。力強さと抒情性を兼ね備えた演奏です。中間の民謡風な所も、凄い技巧を聴かせてくれます。女流ピアニストですが太い音色で、難所をしっかり弾ききっています。 情熱的ですが、技術的にはとても安定 しています。オケは民族的な表現も上手いですが、P.ヤルヴィの指揮のもと知的な演奏を繰り広げています。

第3楽章速めのテンポで積極的で力強く技巧的 です。ロシア的な民族性を出してきたり、いろいろなボキャブラリーを見せてくれます。鮮やかなテクニックですが、音色が少しくすんだ民族性を感じるもので、技巧ばかりが前面に出ることなく、味わい深さもある演奏です。色彩感が必要な個所は、スケールが大きくオーロラのようです。また ピアノもオケもリズム感が良い です。

ブニアティシヴィリは技巧的に素晴らしいですが、それだけではなく情熱と味わいのある音楽を聴かせてくれます。伴奏は、P.ヤルヴィのアンサンブル力といい、チェコフィルの響きと言い、ピアノと方向性がとても良くあっていて好サポートです。

アルゲリッチ,シャイー=ベルリン放響 色彩的で情熱的、アルゲリッチらしい名演

ピアノ マルタ・アルゲリッチ 指揮 リッカルド・シャイー 演奏 ベルリン放送交響楽団

マルタ・アルゲリッチのピアノ独奏とシャイー、ベルリン放送響の伴奏のディスクです。アルゲリッチはラフマニノフは第3番を好んで録音していますが、鮮やかで流麗な色彩感溢れる名盤です。シャイーの伴奏も上手く熱気があり、 トータルでとても白熱していて、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番の魅力を十二分に引き出しています 。ライヴですが音質は安定しています。演奏の熱狂ぶりはライヴ特有かも知れませんが、ピアノ演奏は完璧でライヴとは思えないレヴェルです。

第1楽章の入りからして 早いテンポで色彩的 、さりげない情緒もあります。テンポが速いこともあって、とても聴きやすくこの第3番の良さがすぐに分かります。ピアノ協奏曲第2番並みに分かりやすく、 アルゲリッチの世界観にあっという間に引き込まれます 。アルゲリッチは細かいパッセージを速いテンポでいとも簡単に弾いていきます。アルゲリッチらしいスペイン風の色彩感というのでしょうか、 色彩的なピアノで長いソロやカデンツァも集中力が高く、表現のボキャブラリーが豊富 です。スリリングに演奏したかと思えば、オーロラのような圧倒的なスケールを引き出したり、テンポ取りも細かいルバートがかかっています。

第2楽章ピアノは圧巻で、とても印象的な表現 が随所に見られます。ラフマニノフが曲に埋め込んだ様々な要素を、音にしていきます。アルゲリッチのテクニックが素晴らしいのは当然で、インスピレーション溢れる表現が聴き物です。 ピアノの表現の可能性を極限まで追求したこの曲の凄さを、インスピレーション豊富に再現 しています。他の演奏では聴けない世界観ですね。オケもスケールの大きな演奏です。

第3楽章速いテンポでとても華麗です。オーケストラとの息も良く合っています。 ピアノは妖艶で力強く、華麗でリズミカルで、曲が進むとどんどん白熱 していきます。最後の盛り上がりもとても色彩的で、素晴らしいです。

アシュケナージ,ハイティンク=コンセルトヘボウ管 抒情性に溢れたロマンテックなラフマニノフ

ピアノ ウラディーミル・アシュケナージ 指揮 ベルナルド・ハイティンク 演奏 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

アシュケナージはピアノ協奏曲第3番でも多数の名盤を残しています。ここではハイティンクとアムステルダム・コンセルトヘボウ管が伴奏を務めた 完成度の高い名盤 を紹介したいと思います。録音も新し目でしっかりした音質です。

第1楽章は速めのテンポで始まります。 アシュケナージ独特のしなやかなタッチ を聴かせてくれますが、オケが主題を演奏し始めると、ピアノの細かいパッセージを華麗に弾き始めます。 ラフマニノフが得意なヴィルトゥーゾの演奏 という感じですね。伴奏のオーケストラも、非常に素晴らしいです。ハイティンク=コンセルトヘボウ管は、ラフマニノフらしいロシア的な響きで、特に弦セクションにコクがあって味わい深いです。

またアシュケナージのピアノの語彙の豊富さに驚かされます。しなやかで清潔に演奏したり、華麗に細かいパッセージを弾いてみたり、ロシア的な響きを出してみたり、とじっくり聴いてみると色々に変化していて、一本調子になると飽きやすいこの曲を面白く聴かせてくれます。

第3楽章はかなりテンポが速く華麗ですね。アルゲリッチの色彩的で華麗な響きも素晴らしいですけど、アシュケナージの演奏は大分違う方向の演奏で、オケの響きの素晴らしさも含めて、表情豊かな名盤です。

ユジャ・ワン,ドゥダメル=シモンボリバルオーケストラ 色彩感とさわやかさ、スリリングな名盤

ピアノ ユジャ・ワン 指揮 グスターヴォ・ドゥダメル 演奏 シモン・ボリバル・オーケストラ

ユジャ・ワンはテクニックと繊細な表現力を持ったピアニストです。ドゥダメル=シモン・ボリバル・オーケストラが一応アマチュアとはいえ、驚くべき優れた演奏をするオケです。この演奏は 期待を大幅に超えた名演奏 です。録音もとても良いです。ユジャ・ワンは色彩的で変幻自在ですが、聴きやすい表現の演奏です。深みがない、という人もいるかも知れませんが、まだそこまでベテラン・ピアニストと比較できる年代でもないですしね。この曲では 変幻自在で集中度の高い演奏 を繰り広げています。

第1楽章から 速いテンポで情熱的かつ色彩感 があり、ファンタジー溢れるしなやかな演奏です。 表現に繊細さがあり 、しなやかに入ってきます。弦の主題もノビノビとラフマニノフらしい演奏です。テンポアップしても全く当たり前のように難しいパッセージを弾いていきます。カデンツァとてもスリリングでオーロラのように圧倒的な色彩感 と鮮やかさです。その自由なテンポにドゥダメルは上手くしなやかに伴奏をつけていて、管楽器は白熱してもピアノとピッタリです。余程リハーサルをしたのか、ドゥダメルの才能なのでしょうか。ユジャ・ワンはしなやかな弱音で弾く場面も多いですが、オケは決してそれを上回る音量で演奏することはありません。ライヴで結構白熱していて、テンポも速めでスリリングなのに、こんなに息のあった演奏はなかなか聴けないレヴェルです。

第2楽章オケの伴奏はまるでロシアのオケのように、ロシアの大地を感じさせる演奏です。ピアノは難しいパッセージが続きますが、 ユジャ・ワンは東洋的な繊細な表現と色彩的な響き で弾ききっています。特に細かいパッセージはとてもクオリティが高いです。

第3楽章かなり速いですが、超絶技巧できれいに弾ききっていますリズム感の良さは折り紙付きです。ライヴですが、ミスタッチや響きの濁りはありません。オケは少し荒いですが、とても白熱しています。オケのリズム感も折り紙付きですね。ラストはピアノもオケも物凄いスパートですね。拍手も熱狂的です。

ロマンティックな表現の中にもラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を俯瞰的に聴くことが出来る、しっかりした構築力を伴っている ことを書いておきます。この演奏は速めのテンポで、曲の構造が聴き取れる、という意味では適正なテンポ取りかも知れません。自作自演もテンポが速いですしね。

ジルベルシュテイン,アバド=ベルリン・フィル

ピアノ リーリャ・ジルベルシュテイン 指揮 クラウディオ・アバド 演奏 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ヴォロドス,レヴァイン=ベルリンフィル ヴィルトゥオーゾの重厚でメリハリのある熱演!

ピアノ アルカーディ・ヴォロドス 指揮 ジェームズ・レヴァイン 演奏 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ピアノ独奏のヴォロドスは 技術でも世界で一二を争うヴィルトゥオーゾ です。ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番は、ロシア人ヴォロドスにとってお国モノです。でも、この演奏を聴く限り「難曲」とか「ラフマニノフ最高の協奏曲」などのように、構えて聴く必要はないです。ラフ3として 熱く楽しく聴ける演奏 です。

ダイナミックな熱演を繰り広げています。ライヴだからということもあるかも知れません。レヴァイン=ベルリンフィルもダイナミックな伴奏をつけています。もちろんダイナミックさが全曲続くわけではなく、ダイナミックな所もあれば、繊細でロマンティックな表現の所もあります。大カデンツァを弾いていますが、長いピアノ独奏でも 抑揚が上手くついていて 楽しめます。

第3楽章主題がリズミカルに弾いています。 最後はオケも上手く大迫力で、ベルリンフィルのパワーに負けることなくピアノも対等に演奏しきっています。聴いた後の満足感も高いです。最後の拍手も凄いブラヴォーコールです。

難曲の第3番にあって、ライヴなのにテクニックが安定していて、全体を通して全く破綻がないのは凄いことです。 聴いて分かり易く、クオリティの高い名盤 です。

シェリー,トムソン=ロイヤル・スコティッシュ管 色彩的で力強いピアノと程よい残響

ピアノ ハワード・シェリー 指揮 ブライデン・トムソン 演奏 ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団

ラフマニノフ弾きとして知られるハワード・シェリーのピアノによる全曲録音です。伴奏のトムソン、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団も色彩感のある音色で良い伴奏を付けています。録音は残響が適切で高音質です。

ロマンティックで色彩的なピアノですが、 過剰にロマンティックに浸ることは無く 、ラフマニノフの協奏曲の持っている魅力をストレートに引き出しています。

ラフマニノフ自作自演

ピアノ セルゲイ・ラフマニノフ 指揮 ユージン・オーマンディ 演奏 フィラデルフィア管弦楽団

ラフマニノフ自身がピアノソロを弾いた自作自演です。1939年の録音ですから、もちろん録音は古く、音質も悪いですね。それを知ったうえで聴いてほしい歴史的名盤です。なにしろ作曲者自身の演奏ですから、これからいろいろな演奏を聴くうえでも、もしかして演奏するうえでも重要な示唆を与えてくれることは間違いありません。

ラフマニノフのピアノは非常に技術レヴェルが高く、1939年の録音とは思えないほどしっかり録音されています。第1楽章は速いテンポで、アルゲリッチ盤よりも早いテンポです。 ロマンティックな感情表現はそれほど強調せず、そのため現代の演奏にも通じる知的な解釈 でバランスが良いです。実際は、感情表現の豊富な曲なので、それでも十分ロマンティックな面が出ています。色彩的な表現もそれほどなく、フィラデルフィア管弦楽団という当時最も色彩的なオケをバックに演奏しているのに、それを強調することはありません。

第2楽章もカットされていますが、すっきりした演奏です。それでも物足りなさは無く、自分で作曲した曲なので深く知り尽くして、必要最小限の表現で十分なのだと思います。 ラフマニノフの超絶技巧の凄さは良く伝わって来ます 。オケは色彩感たっぷりに演奏していますが、録音の古さも感じますね。第3楽章も速いテンポで超絶技巧です。1930年代ですが、 現代でも十分通用するテクニック です。リズミカルでスリリングに盛り上がります。

オーケストラはポルタメントの使用が目立ちますが、これは当時の流行で、さらに前のブラームスの時代にはヴィブラートよりもポルタメントのほうが頻繁に使われていたと言われています。ラフマニノフのピアノ演奏を聴く、というだけでも貴重な名盤ですが、 予想を超えて内容が素晴らしく、録音が良ければ現代でも十分通用する名演 です。

クライバーン,コンドラシン=モスクワ・フィル チャイコフスキー国際コンクールから帰国、ミリオンセラーの歴史的名盤

ピアノ ヴァン・クライバーン 指揮 キリル・コンドラシン 演奏 モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団

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演奏の映像(DVD,BlueRay)

ブロンフマン,ラトル=ベルリン・フィル

ピアノ イェフィム・ブロンフマン 指揮 サイモン・ラトル 演奏 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ピアノ:クライバーン, コンドラシン=モスクワ・フィル

ピアノ ヴァン クライバーン 指揮 キリル・コンドラシン 演奏 モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団

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楽譜・スコア

ラフマニノフ作曲のピアノ協奏曲第3番の楽譜・スコアを挙げていきます。

ミニチュアスコア 大判スコア ピアノ2台編曲版

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